長いとは?

本多勝一の「日本語の作文技術」の、句読点を打つ二大原則は
「長い修飾語が二つ以上あるとき、その境界にテンをうつ」
「語順が逆順の場合にテンをうつ」
ここで考えるのは、「長い修飾語」の「長い」とは何をもって「長い」
とするか。単純に、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と、視覚的に長いの
か、前にある文章を受けて、修飾語の持つ意味を考えた場合に、見た目
以上に「長い」場合なのか。


意味が長い短いというのは、二個目の「語順が逆順の場合にテンをうつ」
にも重要になってくる。語順というのは、長いモノを先にする、短いモノ
を後にする。短いモノが長いモノの先になった場合、テンを打つとなるから
で、長い、短いというのは、はたして、視覚上や音節上の長短なんだろう
かと疑問が出てくる。視覚的に長い場合は、たいていは音節的にも長い。
ただ、日本語文で漢字を使用していれば

1 視覚上の長さ大、音節上の長さ大
2 視覚上の長さ大、音節上の長さ小 
3 視覚上の長さ小、音節上の長さ大
4 視覚上の長さ小、音節上の長さ小

が出てくる。2と3は、どっちが「長い」と判断するのか?
魑魅魍魎とチャーハン、略称でN.Y.P.D.とUCC缶コーヒーどっちが長いと
聞かれたら即答できない。


あと、単純に構造解析すると、「語順が逆順の場合」というのがけっこう
出てくる。しかし、機械的に「語順が逆順の場合」だからテンを打つとい
うのはどうだろうと思う。いや、そもそも、「語順が逆順」って何だーと
か考え出すと、もう、脳内で朗読して、息継ぎするところでテンうっちゃ
おっか?ってなるよな。というか、なった。そして、やっぱり、それじゃ
イカンよなとなって、また、いや、いっかーとなって、螺旋状にあほにな
っていくわけです。


落ちてません。


ありがとうございました。